妖を退治する力を持ち、それを生業とする者。 ある者は術で妖を祓い、ある者は太刀で妖を断つ。 人と妖と退魔師は三すくみの関係にある。 組織として、【紫紋/ゆかりもん】【漣/さざなみ】の東西の退魔組織があり、 ほとんどの退魔師がこのどちらかに属している。
鎌倉後期の作とされる無銘の刀。 打刀ではなく、太刀である。反りが大きく、扱いが難しい。 年経た刀ではあるが、長く遣い手がいなかったことなどもあり、刃自体に特別な力があるわけではない。現身を持たない妖を斬るのは薙羽哉自身の力があってこそのもの。
利剣は、魔を打ち払う、降魔の剣のこと。柄は金剛杵になっている。 鈍色の刀身には愁一郎を加護する者の梵字が彫られている。 愁一郎の持つ利剣は童子遣いの本山の刀工作で任務のたび、剣を使いものにならなくするのでよく嫌味を言われている。
直刀とは、刀身に反りのない真っ直ぐな形の刀のこと。 高虎の持つ双刀は平安初期に作られたもので、名のある鬼を数多斬ってきた業物。左右長さが3寸ほど違う。壱人、水鬼の持つ刀も同年代の直刀である。 物に頓着しない高虎が唯一大切にするもので鬼斬り一門の誇りそのものである。
咒符とは霊木から作られた紙に銀朱や血などで文字を書き、力を蓄えた札のこと。 歩行など使用時には気を付けるべき作法があり、前衛には向かない。 符を弾き、詞を紡ぎ、指に番(つが)え、投げる、という4工程が使用までに必要となる。その手間からもやっぱり前衛には向かない。