開けた視界の中央にそれはいた。
結われた白い髪が風になびいている。 身の内に潜む存在に気付かぬ者なら その姿に心を奪われることだろう。
それくらい、その鬼は奇麗だった。
【壱人】 「よお、まだやるつもりか?」