呂雄
「らっしゃい、らっしゃい!
今日はお得な特売日だ!
買って帰らなくちゃ損するぜ、奥さん!」
朱偉
「はい、こちらとこちらで銀貨一枚と銅貨百枚に
なります。
……呂雄、うるさいよ」
呂雄
「呼び込みしなきゃ客が来ないだろ?
こっちの大根と蕪ですね、毎度あり!
お会計はあっちでな!」
愛麗
「え〜と、こちらとこちらと……はい、こちらも
追加で……銀貨一枚と銅貨七十枚になります。
銀貨二枚でお釣りですね、少々お待ちください」
慧
「……いらっしゃい……。
……これとこれか? 値段?
愛麗、これ、値段はどうなっている……?」
愛麗
「こっちが銅貨七十五枚で、こっちが銅貨百枚です。
計算は大丈夫ですか?」
慧
「いや……俺は学問は苦手で……」
愛麗
「わかりました、計算は私がやりますから、
慧さんは、呼び込みをお願いします!」
慧
「呼び込み……?」
朱偉
「愛麗さん、大丈夫?
あと中銅貨ちょっと余っていたら欲しいかも
お釣り銭が切れそうなんだ」
中銅貨、とは銅貨より一回り大きな銅貨のことだ。
銅貨百枚が中銅貨にあたる。
ちなみに大銅貨というのもあり、これは銅貨五百枚。
愛麗
「慣れているから大丈夫だよ。
中銅貨は……少し、待ってね、いらっしゃいませ!
はい、こちらのお買い上げですね」
慧
「えー……いらっしゃい……。
今日は特売日らしい……安いぞ……」
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