舞台は15世紀後半、薔薇戦争期の中世イングランド。当時のイギリスでは、フランスとの百年戦争が終わったにもかかわらず、赤い薔薇の紋章で知られるランカスター家と、白い薔薇の紋章で知られるヨーク家に二分して、貴族たちが国内で相争っていました。
ある日、主人公シャーロットは森の妖精パックと出会い、不思議な薔薇の種を受け取ります。その種を飲み込むと彼女の周りでは次々と不思議な事件が起き始め、護国卿のヨーク公リチャードが主催するランカスターとヨークの停戦パーティに招かれる事となりました。そのパーティの場でイングランドの騎士たちと知り合います。
こうしてシャーロットは、何時の間にか歴史の表舞台に関わる事となりました。もちろん、彼女も現状を憂いている一人であり、平和な国になる事を望んでいます。そこで意中の王子を王様にしたり、実力ある騎士を助けたりして、幸せな国にしたいと思うようになります。
ロンドンの森の泉に住む妖精パックはある日、ひとりの少女と出会います。パックは日頃からイングランドの人々のことを苦々しい存在だと感じていました。そこで、前々から考えていた“悪戯”を彼女に仕掛ける事にしたのです。こうして彼女はこの物語に組み込まれていく事になります。
彼女の名前はシャーロット。ある日、森で怪我をした子供のリスを拾い、助ける事にしました。その日はこの子リスを返す為、ひとりで森へとやってきたのです。
このシャーロットの行動を、パックはずっと見詰めていました。そして彼女へと話し掛けます。物語を支配する薔薇の種は、この時受け渡されるのです。暗闇が長く支配してきたイングランド。その夜明けは果たして訪れるのでしょうか。それともまだまだ続くのでしょうか。