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ハクア
「みんな、《神足町》での生活に不満がある
わけじゃないんだよ。此処を出たら、生きて
いけないってことはよーく、わかってるし」
ハクア
「…………」
ハクア
「この水槽の魚と《神足町》の妖は、似てるなって
時々思うの」
ハクア
「この魚たちも元々はバラバラの海に住んでいて
今は一つの水槽の中で生かされている」
ハクア
「アタシたちも産まれた土地を捨て、
妖の本能を捨て、《神足町》で生かされている」
いつもと違うハクアの雰囲気。
寂しい。けれど、抗えない。
そんな悔しさが華奢な身体から伝わってくる。
ハクア
「いっそ、殺してくれってこの魚達も思って
いるのかな――自分で死ぬ勇気もない
アタシみたいにさ」